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間違いのご指摘、ご意見、ご質問、等々をどうぞ。
[1] ご挨拶
投稿者: 作者 投稿日:2016年 7月16日(土)19時41分34秒
@niftyのレンタル掲示板は、niftyの都合で本年10月に終了致します。
その前に、このteacup.レンタル掲示板に移動致しました。
今までの@nifty掲示板の内容は、コピーをご覧下さい。
よろしくお願い申し上げます。
[2] ベッセルフィルターの基準化素子値の導出方法
投稿者:太○ 豊 投稿日:2020年11月12日(木)11時48分57秒
ベッセルフィルターの基準化素子値として、あるフィルター設計書に、3次の場合
e1=0.33742、e2=0.97051、e3=2.20341 なる値が示されてありますが、その導出方
法は分かりますでしょうか。
[3] 少々時間を下さい
投稿者: 作者 投稿日:2020年11月12日(木)16時47分39秒
ご質問を拝見致しました。正規化LCフィルターの素子値だと思います。
0.33742はT型の場合のL、Π(パイ)型の場合のCです。
0.97051はT型の場合のC、Π(パイ)型の場合のLです。
2.20341はT型の場合のL、Π(パイ)型の場合のCです。
「LCフィルタの設計&製作」と言うCQ出版社の本にも同じ数値が載っていました。
ただしこのLCフィルターが0−R型なのか、R−∞型なのか、R−R型なのか不明です。
ベッセルフィルターの伝達関数から、上記3つの型の正規化LCフィルターの素子値に直
す計算をしなくてはなりませんので、少々時間を下さい。
[4] 難航中
投稿者: 作者 投稿日:2020年11月13日(金)10時17分51秒
あるフィルター設計書とは「実用アナログ・フィルタ設計法」と言う今田氏と深谷氏共
著の本ではないですか。
この本のベッセルフィルターは利得に着目し、原形のベッセルでは1.7[rad/sec]付近にあ
る−3[dB]地点を1[rad/sec]の場所に動かしているようです。
まず伝達関数を直すことを行い、その伝達関数でやり直してみます。
[5] ベッセルフィルターの基準化素子値の導出方法
投稿者: 太○ 豊 投稿日:2020年11月13日(金)17時42分7秒
作者様のご回答で、1.7[rad/sec] 付近にあるということを参考にさせて頂きまして、
15/{15+15(s/ωc)+6(s/ωc)^2+(s/ωc)^3}=2/{2+2(s/ωc)+0.8(s/ωc)^2+0.13333(s/ωc)^3}
ここで、1/ωc=1.7556773 としますと、
伝達関数の式は =2/(2+3.511s+2.4659s^2+0.72155s^3) となります。
C1+L2+C3=3.511、L2(C1+C3)=2.45659、C1L2C3=0.72155 としまして、C1、L2、C3 を
解きますと、C1=2.20342、L2=0.97051、C3=0.33742が得られました。
考え方はこれで宜しいでしょうか、この場合 1/ωc=1.7556773 、ωc=0.5696、fc=0.09Hz
となりますが、なぜ特にこの周波数とするのでしょうか。
[6] 計算中
投稿者: 作者 投稿日:2020年11月13日(金)19時56分7秒
すいません。今しばらくお待ち下さい。
[7] いい値が出ました
投稿者: 作者 投稿日:2020年11月13日(金)21時41分2秒
15/(s^3+6s^2+15s+15)の伝達関数で計算していたのでダメでした。
ベッセルの利得グラフから適当に求めた1.75を用いまして、
15/{(1.75s)^3+6(1.75s)^2+15(1.75s)+15} に直しました。
sを1.75sにすることにより、1[rad/sec]が1.75[rad/sec]に変身します。
直した伝達関数を使い「はしご型LCフィルターの設計」の章にあるRーR型で計算を行
いましたところ、0.33695、0.969887、2.19993と言う値が得られました。
きちんと元の伝達関数の3.01[dB]地点の角周波数を計算し、その縮尺で伝達関数を作り直
せば、e1=0.33742、e2=0.97051、e3=2.20341と言う値になると思います。
結果はホームページ上に掲載致します。[5]の質問についてはその後でお願い申し上げま
す。
[8] 2〜3日下さい
投稿者: 作者 投稿日:2020年11月13日(金)22時00分23秒
ホームページ上の結果発表までしばらく待ち下さい。
[9] 結果が出来ました。
投稿者: 作者 投稿日:2020年11月15日(日)17時06分34秒
ホームページ上に「3次ベッセルLCフィルターの設計」と言うページをアップしまし
た。
目次から入って下さい。
これが3次ベッセルLCフィルター素子値の私の導出方法です。
[10] [5]の解き方について
投稿者: 作者 投稿日:2020年11月21日(土)08時05分29秒
太○様の[5]の解き方を知りませんでした。
最近ようやく分りましたので、近日中に「3次ベッセルLCフィルターの設計 その2」
としてホームページ上にアップさせて頂きます。
後学の為にお聞き致します。差し支えなけれは太○様の持っておられる「フィルター設
計書」の名前をお教え下さい。
[11] ベッセルフィルタの基準化素子値
投稿者: 太○ 豊 投稿日:2020年11月25日(水)17時22分8秒
お蔭様で、大変勉強になりました。持っている「フィルター設計書」といっても、作者
がご指摘の「実用アナログ・フィルタ設計法」です。3次ベッセルの式はネットで何方かの
質問の中に、似たようなことが記述されてあったのを見て参考にして方程式をつくりまし
た。
作者様のお陰で、大凡の道筋は分かりました。新たな伝達関数まではたどりつけました。
その後の4端子回路以降について理解出来なく、「その2」の方が分かりやすかったです
がそれでも結構計算が大変ですね。3次の場合、
e1*e2*e3=a、e2(e1+e3)=b、e1+e2+e3=c
を解くことになりますね。
同様にして、4次の場合、
e1*e2*e3*e4=a、e2e3(e1+e4)=b、(e1+e3)(e2+e4)=c、e1+e2+e3+e4=d
を解けばよく、5次の場合、
e1*e2*e3*e4*e5=a、e2e3e4(e1+e5)=b、e2e3(e1+e4+e5)=c、(e2+e4)(e1+e3+e5)=d、
e1+e2+e3+e4+e5=e
を解くことになると思われます。4次までは数値を確認出来ましたが、5次は一点だけ数値
が合いませんでした。途中まで、作者様の方法で、新しい伝達関数を作り、前述のような4
元4次、5元5次方程式まではできましたが、それらは解けません。何かソフトを使えば解
けるかも知れません。6次以降については、回路から、これらの式は類推できませんでしょ
うか。これまで出来たのでかなり進歩がありました。また、宜しくお願い致します。
[12] ご投稿有難う御座います
投稿者: 作者 投稿日:2020年11月25日(水)22時43分6秒
ご投稿有難う御座います。
「その2」の方法を使い、4次の時は4元4次方程式、5次の時は5元5次方程式にな
るとのことを了解いたしました。
解を求めるコンピューターソフトを作るのは面白いかもしれませんが、方程式を解くの
が目的ではないはずです。
経験上LCフィルターの理解には、四端子回路=二端子対回路の勉強が絶対に必要です。
そちらに注力して頂きたいです。
本ホームページの四端子回路、はしご型LCフィルターの説明は他の本よりも分かり易
いのではないかと自負しております。